星医療酸器(7634)は割安?現金112億円と株価5,700円の条件

星医療酸器7634。現金112億円の底力と稼ぐ力をテーマに、家・医療機器・金庫を調べるゆずのイラスト。

ゆずママのバリュー株研究 | 星医療酸器・7634

現金112億円の底力。
割安のカギは、稼ぐ力。

「こんなに現金がある会社、どうしてPBRは1倍未満?」
星医療酸器の金庫と本業を、ゆずママと一緒に点検。在宅医療・利益率・資本の使い道をつなぐと、株価5,700円という試算の条件が見えてきます。

まず1分で要点図解で会社を知る2つの計算機で体験
情報確認:2026年10月22日株価基準:10月21日終値 5,000円株価・決算は自動更新されません
忙しい方へ。ここだけで1分の要点

財務は厚い。次に見たいのは、利益の伸びと資金の使い道。

魅力:在宅医療が伸び、2026年6月末の現預金は112.68億円、自己資本比率は75.9%。事業と財務の両方に見るところがあります。

課題:医療用ガスは直近1Qも減益。予想配当利回りは1.80%で、豊富な現金がそのまま株主に配られるわけではありません。

今回の見方:改善を確認しながら検討する段階。独自の基準試算5,700円は基準株価比+14.0%、弱気試算3,500円は−30.0%。利益の回復と評価倍率の上昇が、両方必要です。

数値の出典:1Q短信・株価時系列。価格試算は第8章の独自仮定。投資判断を代行するものではありません。

会社予想EPSで計算

11.15倍

予想PER

5,000円 ÷ EPS448.31円

2026年6月末BPS

0.78倍

実績PBR

5,000円 ÷ BPS6,443.08円

2027年3月期予想

1.80%

配当利回り

年間90円 ÷ 5,000円

2026年6月末

75.9%

自己資本比率

親会社の自己資本 ÷ 総資産

ゆずママのひとこと

「金庫が大きい」は、調べ始めるきっかけ。そこから毎年どれだけ稼ぎ、何に使い、株主へどう届くかまで見てみましょう。数字の散歩、出発です!

01

どんな会社?
酸素と機器を、必要な場所へ届ける。

星医療酸器は、医療用ガスの供給や在宅医療機器のレンタル・保守を手がける会社。病院だけでなく、自宅で療養する人の暮らしも支えています。投資家として注目したいのは、機器を置いて終わりではなく、継続利用と供給・保守が続く事業という点です。

診療・処方・管理

医療機関

治療を判断し、患者さんを管理。会社と契約・連携します。

供給・設置・保守

星医療酸器

酸素や機器を手配し、点検・対応を続けます。

自宅で継続利用

患者さんの暮らし

医師の指示に沿って、機器などを利用します。

商流を簡略化した説明です。診療報酬を会社が直接受け取るとは限らず、実際の契約形態・サービスは異なります。

HOT

在宅酸素療法

酸素濃縮器やボンベなどを供給・保守。自宅で酸素療法を受ける人を支えます。

CPAP

持続陽圧呼吸療法

空気に圧力をかける機器を貸与します。HOTとは異なる治療で、同じ「酸素の台数」とは数えません。

収益の主役は、在宅医療

2026年3月期、在宅医療は連結売上の約47%、営業利益に対する部門利益の比率は約52%。会社全体を読むときの主役です。

2026年3月期・連結/金額は億円、概数
部門売上部門利益利益率見るところ
在宅医療72.269.9913.8%台数・保守効率
医療用ガス39.444.6211.7%需要・単価・供給費
ガス設備工事17.202.7616.0%完工時期・案件採算
介護福祉11.940.615.1%用具・訪問看護
施設介護3.50−0.16赤字入居率・人件費
その他10.851.3612.6%器具・看護学校など

横に長い表は、左右にスクロールできます。端数処理により合計に差があります。

この章の持ち帰り:売上の式は「平均稼働台数 × 契約単価 × 利用期間」。利益を見るときは、機器・人員・配送・保守の費用もセットです。

出典:在宅医療の事業紹介、有価証券報告書、通期短信、補足資料 p.17・19。

02

売上は育っている。
利益には、部門ごとの温度差。

売上は2022年3月期の127.72億円から2026年3月期の155.20億円へ。4年間の年平均成長率は約5.0%です。一方、前期の親会社株主純利益は減少。売上が伸びれば、利益も同じように伸びるとは限りません。

売上は成長、前期の純利益は減少2022年3月期から順に、売上高127.72、137.80、147.78、151.02、155.20億円。親会社株主純利益11.07、12.54、14.04、14.63、13.73億円。左右は別の縦軸。売上高(億円)050100150200127.7222/3137.8023/3147.7824/3151.0225/3155.2026/3親会社株主純利益(億円)0510152011.0722/312.5423/314.0424/314.6325/313.7326/3
2022年3月期〜2026年3月期。左右で縦軸の単位は同じですが、目盛りの上限が異なります。出典:第52期有報 p.2。

スマホでは図を左右にスクロールできます。数値は会社開示を再作図。

2026年3月期

在宅医療は増収増益

+10.2%

部門利益の伸び。売上も+7.4%。

2026年3月期

ガスは採算が悪化

−27.4%

部門利益の減少。売上は−1.5%。

ガスは院内酸素需要の減少、燃料・物流費の上昇、人員増強などが負担に。全社営業利益は19.19億円へ3.2%減り、営業利益率は13.1%から12.4%に低下しました。「暮らしを支える安定需要」にも、採算の波はあります。

直近1Qは増益。ただし、全員そろって好調ではない

4〜6月・連結/金額は億円
項目2026年3月期1Q2027年3月期1Q前年同期比
売上高37.3637.72+1.0%
営業利益3.814.10+7.6%
親会社株主純利益2.702.89+6.9%
営業利益率10.19%10.86%+0.67ポイント

粗利益は18.90→19.10億円、販管費は15.09→15.00億円。小幅な増収と経費抑制で営業利益が増えました。部門別では在宅+1,682万円、介護福祉+2,025万円が押し上げ役。一方、ガスは約408万円、その他は約987万円の減益です。

もう一段深く:会社計画に届くためのハードル

2027年3月期の会社計画は売上156.60億円、営業利益19.80億円、親会社株主純利益14.00億円。8月7日時点で据え置きです。上期営業利益9.10億円に対し、1Q実績4.09657億円なので、2Q単独で約5.00億円が必要です。

通期営業利益への1Q進捗は20.7%。前年1Qの通期実績に対する割合も約19.8%でした。季節性を無視して「25%未満だから遅れ」とは判定しません。工事の完工時期も確認します。

出典:有報 p.2、通期短信、1Q短信 添付p.2・6・8〜9。金額は原数値から四捨五入、増減率は会社開示。

03

成長のカギは、
「台数 × 地域の密度 × 効率」。

在宅医療のレンタル台数は増加しています。2026年3月末はHOTが20,201台、CPAPが11,573台。それぞれ前期末比+5.5%、+12.4%です。

HOTとCPAPのレンタル台数の推移2021年3月期から2026年3月期。HOTは15800、16418、16658、17226、19144、20201台。CPAPは8137、8297、8736、9508、10297、11573台。患者実人数ではありません。レンタル台数の推移(各期末・台)HOTCPAP06,00012,00018,00024,00015,8008,13721/316,4188,29722/316,6588,73623/317,2269,50824/319,14410,29725/320,20111,57326/3
出典:2025年・2026年3月期補足資料 p.19。HOTとCPAPは異なる治療の機器。台数を患者実人数へ読み替えません。

スマホでは図を左右にスクロールできます。数値は会社開示を再作図。

期末台数は契約量の手掛かりです。患者の実人数や市場シェアではありません。売上には期中の平均稼働台数、契約単価、解約なども影響します。

配達ルートを想像すると、わかりやすい!

遠く離れた場所を回るより、同じ地域に利用者が増えると移動をまとめやすくなります。同じ拠点でより多くを支えられるかが、利益率を見るポイントです。もちろん、安全とサービス品質が前提です。

会社が進める施策

在宅:業務の効率化

患者管理の効率化、業務フローの再構築、新システムの開発を推進。2026年3月末の32営業所・5充填工場が供給網の土台です。

確かめたい証拠:在宅の利益成長が売上成長を上回るか。1Qは利益+9.4%、売上+7.3%でした。

会社が進める施策

ガス:内製化と配送改善

東海地域のテイ・エム・シー充填工場が2024年度に稼働。充填の内製化、配送ルートの効率化、価格見直しに取り組みます。

確かめたい証拠:ガスの部門利益が前年同期比で増益に転じるか。直近1Qはまだ−3.3%です。

ここは独自の仮説:契約密度や内製化が改善しても、人件費・機器償却・保守費がそれ以上に増えれば利益は伸びません。拠点別密度、削減工数、工場の効果額は未開示。施策の実施と利益改善の実証を分けて追います。

利益率が1ポイント上がると、どれくらい?

前期売上を固定した感応度

在宅医療

+15.7円/EPS

売上72.26億円 × 利益率1ポイント → 営業利益+約0.723億円。PER12倍なら価格差は約189円。

前期売上を固定した感応度

医療用ガス

+8.6円/EPS

売上39.44億円 × 利益率1ポイント → 営業利益+約0.394億円。PER12倍なら価格差は約103円。

税32%・株数3,124,900株・非支配利益の変化ゼロという独自仮定。基準シナリオには改善を織り込んでいるので、上の価格差を5,700円に追加しません。

出典:補足資料 p.4・18・19、有報 p.9〜10、1Q短信。利益への経路・感応度は独自分析。

04

現金112億円。
「あるお金」と「配れるお金」を分けよう。

2026年6月末の現金及び預金は112.68億円。総資産265.29億円の約42.5%を占めます。親会社の自己資本は201.34億円、自己資本比率は75.9%。財務の厚みは、この銘柄の大きな特徴です。

2026年6月末

現預金

112.68億円

事業の運転資金や将来の投資にも必要です。

2026年6月末

投資有価証券

41.17億円

株式・社債など。現金と同じ扱いにはしません。

2026年6月末

土地の帳簿価額

36.46億円

帳簿上の金額。売却価格や手取り額ではありません。

お店の通帳にお金があっても、仕入れやお給料の分までお小遣いにはできませんよね。会社も同じ。必要な資金を引いたあと、どう使うかが大切です。

資産バリュー株で間違えやすい「二重の足し算」
  • 利益剰余金186.11億円:過去の利益の蓄積を示す会計上の項目。現金・土地とは別に追加できる資産ではありません。
  • 上場株式の含み益:2026年3月末の連結上場株式は26.64億円、取得原価6.57億円、含み益20.07億円。税効果を経た評価差額は自己資本に反映されています。BPSに含み益をもう一度足しません。
  • 土地:事業所・工場などの使用中の土地は、売れば移転や代替の費用が必要。個別鑑定をしていないので、この記事は含み益を上乗せしません。

有報では、茨城事業所の土地時価下落、阿佐ヶ谷施設の継続赤字について減損の兆候を識別。2026年3月期は回収可能性の判定により減損を計上していません。「土地なら必ず含み益」とも限らない点です。

出典:1Q短信 添付p.4〜5、有報 p.22・40〜41・57・67。自己資本=純資産−非支配持分。

05

現金をいくら残す?
「本業の値段」を動かしてみよう。

株式の価値にリース債務と非支配持分を足し、現預金を引くと、本業の評価を考える「簡易EV」の目安になります。ただし、全現預金を余剰とみなすほど、安く見える計算です。

簡易EV = 自己株控除後の株式価値 + リース債務 + 非支配持分 − 控除する現預金

全現預金を差し引く

3.14倍

簡易EV 60.17億円 ÷ 前期営業利益19.19億円。

必要現金30億円を残す

4.70倍

簡易EV 90.17億円 ÷ 前期営業利益19.19億円。

内訳が確認できる2026年3月末に財務時点を統一:現預金112.11億円=現金同等物59.11億円+定期預金53億円。リース債務12.83億円、非支配持分3.20億円(簿価)。株式価値は5,000円×3,124,900株=156.245億円。投資有価証券は未控除。四捨五入した元数値による簡易試算で、企業買収価格ではありません。PERで求める株価に加算しません。

レンタル事業は、リース返済後まで見る

2026年3月期の営業キャッシュフローは24.77億円。ここから有形・無形資産の取得支出とリース元本返済を引くと、約14.01億円です。

営業CFから設備等支払後の現金への橋渡し営業CF24.77008億円から、有形取得3.12236、無形取得0.64077、リース返済6.99973億円を控除すると14.00722億円。設備等の支払後に残る現金(独自定義・億円)010203024.77営業CF−3.12有形資産取得支出−0.64無形資産取得支出−7.00リース元本返済14.01設備等支払後
2026年3月期。24.77008 − 3.12236 − 0.64077 − 6.99973 = 14.00722億円。証券取得・配当等の前の独自集計。

スマホでは図を左右にスクロールできます。数値は会社開示を再作図。

14.01億円は独自定義で、証券取得・配当などの前。会社公表FCFや分配可能額ではありません。営業CF+投資CFは約9.33億円ですが、投資CFには定期預金の純預入6億円なども含まれます。設備投資額11.85億円はリース等を含むため、上の支出へさらに全額を重ねて引きません。

出典:通期短信 添付p.11、有報、補足資料 p.8・11。評価の方法・必要現金は独自仮定。

06

PBR0.78倍の「なぜ?」
配当と資本効率まで見ると、景色が変わる。

年間配当予想

90円

2027年3月期。前期と同額。

予想配当性向

20.1%

90円 ÷ 会社予想EPS448.31円。

前期実績ROE

7.1%

前々期8.2%から低下。

会社の基本方針は安定配当と内部留保による財務体質の強化。現金が厚くても、それだけで増配や自社株買いが決まるわけではありません。施設利用割引の株主優待は対象が限定されるため、この記事の利回りには含めていません。

PBR1倍は「約束のゴール」ではありません。ROEは、株主の資本をどれくらい利益に変えたかを示す指標。収益性や資本の使い道への評価が低ければ、PBR1倍未満が続くこともあります。

もう一段深く:ROEとPBRをつなぐ簡単な理論

一定ROE・全利益分配・成長ゼロという単純な条件では、PBR≒ROE÷株主資本コスト。ROE7.1%を、独自に置いた資本コスト8〜10%で割ると約0.89〜0.71倍です。

8〜10%は会社公表値ではなく、現実の適正価格を確定する式でもありません。低PBRには、低い資本効率への評価が含まれ得ることを理解するための例です。BPS6,443.08円×1倍という価格は計算できますが、その株価への到達保証にはなりません。

この章の持ち帰り:資産の量、利益を生む力、株主への還元。3つを一緒に見ると、「安そう」から一歩進めます。

出典:1Q短信、通期短信、有報、公式株主優待。理論例の資本コストは独自仮定。

07

光通信等の共同保有16.04%。
期待より先に、開示された目的を読む。

2026年9月15日提出の変更報告書(報告義務発生日9月8日)では、光通信と共同保有者の保有は計548,700株、16.04%。保有目的は純投資です。

発行済株式3,420,000株を分母とする報告比率
保有者保有株数報告比率
光通信247,400株7.23%
UH Partners 2234,300株6.85%
UH Partners 367,000株1.96%
共同保有 合計548,700株16.04%

提出事由は担保契約等の重要な契約締結。前回報告15.19%から増えていますが、提出日に一括で買い増したという意味ではありません。TOBや還元要求を示す開示でもないため、買収プレミアムは試算に入れません。

会社は5月に買収対応方針を導入し、6月の株主総会で承認されています。大株主の存在だけから将来の取引を決めつけず、保有目的や会社の実際の開示を追います。

もし保有株を売って自社株買いをしたら?【会社未発表の仮定】

連結上場株式26.64434億円の25%を売り、対応する含み益への税を30%と仮定すると、手取りは約5.16億円。全額を5,000円一定の自社株買いに回せるなら約10.31万株、自己株控除後株数の約3.30%です。純利益一定ならEPS効果は約+3.4%。

ただし、これは未発表の計算例です。2026年3月期に株式売却はなく、単体の政策保有株は4銘柄を追加取得しています。連結の手取りを親会社の買戻しへ使える仮定で、非支配への帰属は未調整。失う配当収入・手数料・買付価格の変化も考慮していません。

約10.31万株は後述の出来高中央値450株の約229日分に相当しますが、実際の取得期間を予測した数字ではありません。基準・強気シナリオには加えていません。

有報の大株主表には自己株式を除いた比率が使われます。この変更報告書の比率とは分母が違うため、数字をそのまま横並びにしません。

出典:EDINET変更報告書 p.1・2・5・7・10、有報 p.40〜41・67、買収対応方針、総会決議。

08

5,700円には何が必要?
利益と倍率を、別々に組み立てる。

ここからは会社予想とは区別した独自の試算です。評価時期は2027年4〜10月。その時点の株価が2028年3月期の持続的な利益を評価する、と仮定します。株式・土地の売却益、自社株買い、TOBの上乗せはゼロです。

弱気

減益と評価低下

3,500円

−30.0%/基準株価比

EPS390.67円 × PER9倍。コスト負担や在宅の減速を想定。

基準

小幅回復を評価

5,700円

+14.0%/基準株価比

EPS471.18円 × PER12倍。在宅の増益とガスの小幅回復を想定。

強気

複数部門が改善

7,400円

+48.0%/基準株価比

EPS526.16円 × PER14倍。増益に加え、評価の一段上昇も必要。

未丸めEPSで計算後、100円単位に四捨五入。丸め前は約3,516円/5,654円/7,366円です。騰落率は丸め後の価格と5,000円を比較。配当・税・手数料を除きます。将来の上限・下限、確率、統計的な信頼区間ではなく、範囲外の値動きもあり得ます。

営業利益19.8億円からの積み上げ

2028年3月期の独自仮定/単位:億円(EPS・PERを除く)
項目弱気基準強気
売上高152162170
出発点:今期会社計画の営業利益19.8019.8019.80
在宅の利益増減−1.30+0.80+2.40
ガスの利益増減−0.70+0.30+0.70
その他の利益増減−0.30+0.10+0.60
営業利益17.5021.0023.50
営業外損益+0.60+0.80+0.90
非支配利益の控除0.100.100.15
親会社株主純利益12.20814.72416.442
EPS390.67円471.18円526.16円
評価PER9倍12倍14倍
親会社純利益 =(営業利益 + 営業外損益)× 68% − 非支配利益
EPS = 親会社純利益 × 1億円 ÷ 3,124,900株

税32%、特別損益ゼロ、株数固定。「その他」は設備工事・介護・施設・その他の合計。利益増減には人件費・償却等を織り込みます。売上は独自想定で、部門別会社計画の積み上げではありません。会社予想EPS448.31円と、表示純利益14億円を固定株数で割った448.01円には小差があり、算定詳細は未確認。会社EPSを勝手に置き換えません。

モデルの更新が必要になる点:会社は2028年3月期期首から新リース会計基準を適用する予定で、影響額は評価中です。本試算はこの適用影響を織り込んでいません。適用後の会社計画が出たら、営業利益などの比較条件をそろえて更新します。有報 p.58参照。

利益の条件

基準は営業利益+6.1%

今期会社計画19.8億円から21億円へ。基準EPS471.18円は、会社予想448.31円より約5.1%高い水準です。

評価の条件

PERも11.15倍から12倍へ

約7.6%の倍率上昇を想定。EPS成長と掛け合わせ、丸め前の価格変化は約+13.1%です。

なぜPER12倍? 過去の数字と仮定を区別する

有報掲載の5期末実績PERは、2022年3月期から順に9.3/9.7/11.5/9.7/12.0倍。中央値は9.7倍、単純平均は10.44倍です。

したがって、12倍は歴史平均ではなく、回復を評価して近年5期末の上端を置く仮定。強気14倍はその範囲を超える再評価です。過去は実績利益、現在とモデルは予想利益を分母にしており、同じ定義の厳密比較ではありません。

逆算もしてみよう:7,400円をPER14倍で支えるにはEPS528.57円が必要。強気の営業外損益・税・非支配を置くと、営業利益は約23.61億円です。一方、基準EPSでもPER10倍なら約4,712円。増益と株価上昇は、いつも同時ではありません。

モデルの出発点:1Q短信の会社計画。歴史PER:有報 p.2。2028年3月期の業績・評価倍率・株価はすべて独自仮定。

09

触って納得!
自分の前提で「買値」を考える計算機。

「利益が増えても、PERが下がったら?」「4,500円で買えたら?」——気になる組み合わせを試せます。入力値を動かすと、利益の前提と株価の評価を分けて考える練習になります。

操作しなくてもわかる早見表/表示EPS × PER、1円単位に丸め
EPSPER9倍PER10倍PER12倍PER14倍
390.67円(弱気)3,516円3,907円4,688円5,469円
448.31円(会社)4,035円4,483円5,380円6,276円
471.18円(基準)4,241円4,712円5,654円6,597円
526.16円(強気)4,735円5,262円6,314円7,366円
おすすめの試し方:基準を選ぶ → PERを10にする → 買値を4,500円にする。「会社への期待」と「自分が払う値段」の両方で結果が変わることを確かめてみましょう。
10

1単元でも、小さくない。
「売買のしやすさ」も投資の条件。

履歴掲載20日の中央値

450株

2026年9月15日〜10月21日。

1単元100株の金額

50万円

基準株価5,000円の場合。

100株/中央値450株

22.2%

1単元でも売買量に対して大きい。

10月21日の出来高は300株でした。表示株価は、希望する数量をその価格で売買できる約束ではありません。注文前に売買気配、指値、数量を確認し、急いで換金する必要がある資金かどうかも考えます。

中央値はYahoo時系列に掲載された20行から計算。合計16,500株、平均825株。無出来日を含む全営業日の平均・中央値ではありません。過去の売買量から将来の約定や必要日数は予測できません。

安く買えた場合にも両面を:4,500円なら基準5,700円まで+26.7%。一方、弱気3,500円までは−22.2%。値下がりの理由が業績悪化なら、価格だけでなく利益の前提も見直します。

弱気3,500円より下も、起こり得る

さらに悪い条件としてEPS300円×PER8倍なら2,400円。別の資産評価の例ではBPS6,443.08円×PBR0.6倍なら約3,866円です。いずれも到達予測ではなく、仮定を変えた点検。PER法とPBR法は足し合わせません。

出典:株価時系列。出来高統計は独自集計、ストレス条件は独自仮定。

11

次の決算で、答え合わせ。
買う理由と、見直す理由をセットに。

仮説を点検するための観察メモ
リスク利益や株価への経路次に見る証拠
制度・契約単価薬価・診療報酬や交渉が単価に影響在宅売上と制度影響の会社説明
費用上昇人件費・機器・供給費が台数増を上回る在宅とガスの前年同期比利益率
工事中止・延期売上時期や案件採算が変化工事部門の売上・利益と計画修正
安全・災害・情報管理供給停止・事故・漏えいで信頼が低下発生・復旧・再発防止の開示
資本配分低効率投資や資金滞留で評価が停滞投資回収の説明、ROE、実際の還元
流動性想定価格で換金できない出来高・売買気配・保有量

決算を読んだら、5つの確認欄

チェックは「確認した」の記録です。良好な結果や買い推奨の点数ではありません。

今回の判断を変える証拠:在宅の持続増益、ガスの採算回復、資本配分の具体化がそろえば、基準モデルを支える材料に。反対に、下方修正・在宅の持続減益・重大な供給障害が出たら、低PBRより先に利益と倍率の前提を見直します。

会社へ聞きたいのは「必要な現預金の目安」「在宅の1台当たり費用の変化」「充填内製化の効果を測る指標」の3つ。次の中間決算と、その後の通期・来期計画で答え合わせを続けます。

リスクの出典:有報 p.14〜15ほか。確認基準は独自整理。決算発表の正式日程は公式IRライブラリー等で再確認してください。

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よくある疑問と、
数字を確かめるための出典。

現金が多いのに、どうして割安とは言い切れないの?

必要資金、将来投資、還元方針、収益力を確認する必要があるからです。現金が長く低収益のまま積み上がると、資本効率への低い評価が続く可能性があります。この記事では、資産と利益の両方を見ています。

5,700円は会社の目標株価ですか?

いいえ。独自に置いた2028年3月期のEPS約471.18円とPER12倍から計算した条件付きの試算です。会社予想は2027年3月期EPS448.31円。年度も性質も異なります。

株主優待の価値は、利回りに入っていますか?

入れていません。施設利用割引の利用条件や、実際に利用するかで価値が異なるためです。この記事の1.80%は年間配当予想90円だけで計算しています。

用語をもう一度:EPS・PER・BPS・PBR・ROE
EPS
1株当たり利益。会社の稼ぐ力を1株に割り振った数字。
PER
株価÷EPS。利益の何倍の株価が付いているか。
BPS/PBR
1株当たり純資産/株価÷BPS。帳簿上の資産との比較で、換金価値の保証ではありません。
ROE
親会社株主純利益÷平均自己資本。株主の資本を利益に変える効率。
非支配持分・利益
連結子会社の外部株主に帰属する資本・利益。親会社株主の取り分と分けます。
主要な出典と、どの数字を確認できるか
  1. 2027年3月期 第1四半期決算短信(2026/8/7)(同一PDFの転載版):業績、会社計画、配当、6月末BS、株数、部門損益。
  2. 2026年3月期 決算短信(2026/5/11)(同一PDFの転載版):前期業績、部門別損益、キャッシュフロー。
  3. 第52期 有価証券報告書(EDINET掲載版):5年業績、ROE・PER、保有資産、CF、事業リスク。
  4. 2026年3月期 本決算補足資料(2026/5/18):営業網、部門説明、HOT・CPAP台数、設備投資。
  5. 2025年3月期 本決算補足資料:p.19で2021〜2025年3月末のHOT・CPAP台数を照合。
  6. 在宅医療の事業紹介:サービス・供給保守の説明。
  7. 公式株主優待:施設利用割引の条件。利用前に最新の適用条件を確認。
  8. 光通信等 変更報告書(2026/9/15提出):共同保有、純投資、担保契約等。
  9. 買収対応方針(2026/5/11)。
  10. 株主総会決議に関する臨時報告書(2026/6/25):対応方針の継続承認。
  11. Yahoo!ファイナンス 株価時系列:10月21日終値・出来高、9月15日〜10月21日の掲載20行。市場価格のみ二次情報を使用。

ページ番号は資料の本文・掲載ページ表記です。公式サイトの一部資料が取得できない場合は、同一の会社作成PDFの転載版・EDINETで照合しました。リンク先ではその後の開示も確認できます。

読み方と更新について

添付の30枚資料をもとに、事実・会社予想・独自仮定を区別して記事化しました。株価基準は2026年10月21日終値。本文の将来試算は個別の投資成果を保証しません。図表は開示数値を再作図したもので、丸めにより合計や比率に小差があります。

今日のおみやげ

星医療酸器を見る合言葉は、「在宅の成長、ガスの回復、お金の使い道」。会社の変化と、自分が払う値段。この2つを一緒に更新していきましょう。

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